Hole In The Wall

カリフォルニア州サンノゼ在のソフトウェアエンジニア。

Gluten Mathその2。

といってもパンの話。パンを焼く上で粉を捏ねてグルテンを生成するのは必須の過程。グルテンが気泡を閉じ込めるので、発酵時にグルテンが強いほどよく膨らむ。グルテンは粉に含まれるタンパク質であるグリアジンとグルテニンが水分でグルテンになる。なので基本タンパク質が多い粉の方がパンに向いている(いわゆる強力粉・bread flour)。小麦にはグルテンが多いけれど、ライ麦グルテンが少ないので、余り膨らまないずっしりしたパンになる。

ここまではわかるんだけれど、分からなかったのが何故全粒小麦は膨らまないのか、ということ。基本全粒粉は穀物をすべて粉にするわけだから、タンパク質は全て含まれるはずで、グルテンも最大値になるはず。実際King Arthurのwhole wheat flourなどのタンパク質含有量はall-purposeよりも高い値になっている。

で、今朝ちょっとまじめに調べた結果わかったのがその理由。別に全粒粉にグルテンが少ないわけではなく、精製されてないため混じっているgermやbranがグルテンが作る気泡の構造を弱めてしまう(要は風船に針をさすような感じ)ためらしい。なるほど〜。

ということは前回焼いたOat Porridge Bread、全粒粉の割合が多いからVital Wheat Glutenを足してみたけれど、これはあんまり意味のない行為だったかも。元々グルテンの少ないライ麦パンとかだと効果絶大なんだろうけど。