オー・ブラザー

• • ネタばれありです --
    
    もう３回ぐらい見たが、いや、実に凝った映画だ。
    
    特に”おお！”と感動したのが、黒人のギタリスト。自分の魂と引き替えに悪魔にギターの弾き方を教えてもらうのだが、なんかどっかで聞いた話だなぁ、確かブルースギタリストのRobert Johnsonにそんな伝説があったような…、役の上での名前もTommy Johnsonだし、と思ってウェブで調べたら、あったあった。そのまんまやん！そういえば映画の中で黒人が立ってた場所も交差点(Crossroads)だったし。ただ、主人公達に悪魔はどんなだったかを聞かれて、”白人だった！”と言うところはコーエン兄弟のセンスなんだろう。
    
    日本のウェブサイトを見てもこの映画、あまり評判が良くないのだが、こういう細部に隠されたストーリーが分かってないからじゃないだろうか？映画館で１度見ただけじゃ絶対全てがわからないと思う。という自分もきっと百分の１も分かってないんだろうが…。悪魔に魂を売ったおかげで"I am a man of constant sorrow"は大ヒットするのだが、クライマックスで主人公達がカミングアウトするシーンで"I am *the* man of constant sorrow"と歌っている辺り、日本語訳はどうしているんだろうか？
    
    そういえばRobert Johnson関係のウェブを読んでいて、Eric ClaptonのCrossroadsの原曲がRobert JohnsonのCrossroad Bluesという曲であることを生まれて初めて知った（笑）。修行が足らんなぁ。