Hole In The Wall

カリフォルニア州サンノゼ在のソフトウェアエンジニア。

本人が気づかない差別ほど怖いものは無い。

それはmove-inの日、チェックインを終えて引越し用カートを貸してもらう順番待ちをしている時のこと。3人がけのベンチに次男と2人で座っていたら、横に立っていたおじいさんがタバコをスパスパ。もちろんこれはカリフォルニアでは違法。次男と「あそこにおまわりさんいるのになんで捕まえないのかな」とかしゃべっていた。
するとそのおじいさん、"Mind if I join you?"と聞いてきた。ベンチに座りだして話を聞いてみると、年はいっているけれどうちと同じく新入生の父親だったそのおじいさん、Fresnoに住んでいて、どこから来たんだ?と聞くんでSan Joseと答えたら、「うちの妻がChineseなんだけれど、San Joseにはいい"oriental"スーパーがあってよく行く」と言った。その直後に「ああ、今は"Asian"と言わないとダメなんだよね」と笑いながら一言。
そこからPolitical Correctnessの話になり、退役軍人の彼が「Negroはスペイン語で「黒」って意味なのになんでダメなんだろうね?(だからその黒がいけないんだってば)」とか、「軍隊のオフィサーをしてたけれど、黒人は自分たち自ら隔離していくんだよね(その理由を考えたことがあるの?)」とか。全然悪気なくにこにこ顔で話しかけれこられて次男と返答に困る。その他のsmalltalkをしているときは本当に気のいいおじいさんなんだけれどねぇ。
分かってやる差別より、わからない差別の方が何倍も強烈であることを思い知らされた。奥さんはこの無意識差別攻撃にあってないかとちょっと心配になる。